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2020 年度 研究成果報告書

アメロジェニンの炎症制御機序の解明ーマクロファージM2極性化の観点から

研究課題

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研究課題/領域番号 18K17052
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57030:保存治療系歯学関連
研究機関九州大学

研究代表者

田中 麗  九州大学, 大学病院, 助教 (50734993)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード歯周炎 / アメロジェニン / マクロファージ / 抗原提示
研究成果の概要

エナメル基質蛋白質(EMD)を用いた歯周組織再生療法は、歯周外科術後の疼痛や歯肉腫脹等の炎症反応が少なく、治癒転機が良好であることが臨床的あるいは動物実験の結果から知られている。そこで、EMDの主成分であるアメロジェニンがマクロファージの抗原提示へ及ぼす影響とそのメカニズ ムの解明を目的として研究を行った。その結果、アメロジェニンは早期にマクロファージ核内のクロマチン構造を変換し、ユークロマチン化を抑制することでCIITAプロモーターIV領域の転写・翻訳を阻害し、MHC II分子 の細胞表面発現やヘルパーT細胞の活性を抑制することで炎症を抑えていることを解明した。

自由記述の分野

歯周病学

研究成果の学術的意義や社会的意義

歯周組織再生療法で臨床応用されているアメロジェニンは抗原提示を抑制することで、Th1細胞による細胞性免疫を中心とした免疫応答の発動を制御し、結果的に外科処置後の創傷治癒を促進させている可能性を見出した。アメロジェニンによる組織再生誘導促進効果の起点は免疫細胞における炎症制御にある可能性が高く、将来的に、アメロジェニンを利用した新規歯周治療薬の開発に資するのみでなく、生体蛋白であるアメロジェニンが臓器移植における拒絶反応の制御を始め、I型糖尿病、多発性硬化症、関節リウマチなどのMHC II関連自己免疫疾患に対する安全な免疫抑制剤として応用できる可能性があることが示唆された。

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公開日: 2022-01-27  

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