ヒト歯根膜細胞は、オートファジー阻害下では細胞内ROSの蓄積が増加した。それに伴って、異常形態のミトコンドリアの増大とミトコンドリア由来ROSの増加が認められた。蛍光プローブmt-Keimaを導入した安定発現株の解析により、マイトファジー機能が歯根膜細胞のROS制御には重要であることが明らかとなった。さらに、新規のオートファジー検出蛍光プローブの導入により、従来困難であったオートファジー活性と基底レベルのオートファジーダイナミクスの定量解析に成功した。これらの研究成果により、歯周病病態を模した様々な侵害ストレスが歯根膜のオートファジーに及ぼす影響が検証可能となることが期待される。
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