チタン薄膜は骨誘導再生術に頻用されるが,チタンは骨誘導能を持たない。従って,様々な表面改質がチタン薄膜に対して適用されている。そこで本研究ではチタン薄膜の生体活性効果について検討した。In vitroでの検討として,純チタン薄膜(コントロール群)を用意し,60 ℃の5N NaOHで24 時間処理した(アルカリ処理群)。試料を擬似体液に浸漬し,表面構造の観察を行った。In vivoでの検討として,ラット頭蓋骨に骨欠損(直径6 mm)を形成し,試料にて被覆,もしくは未被覆とし,4週間後に組織標本を作製し,組織形態計測を行った。その結果,アルカリ処理群は高いアパタイト形成能および骨形成能を示した。
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