下歯槽神経評価のために拡散テンソル画像を取得しADC、Average ADC、FA等の値を計測できることが判明した。それらの値の頑強性や再現性に関しては、数値には観察者間での相違も認められた。下歯槽神経は対象とする範囲が狭いため、数値化して評価する場合は事前学習が必要であり、観察者に依存しない機械的な定量評価法も有用と考えられた。しかしながら、下歯槽神経を連続して定量的に描出することはできず、描出法に関してはさらなる検討が必要とされる。この結果を発展させることにより、歯科における重要な神経である下歯槽神経領域を主体とした口腔顎顔面痛等の原因解明に将来的に役立つ可能性が示唆された。
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