Dexmedetomidine (DEX)はα2アドレナリン作動薬で鎮静・鎮痛効果があり、鎮痛にはテトロドトキシン抵抗性電位依存性ナトリウム電流(INaR)の減少が関与すると言われる。しかし、内臓感覚ニューロンにおける効果は不明である。そこで今回ホールセルパッチクランプ法を用い、新生仔ラットから単離した篩状神経節(nodose ganglion, NG)ニューロンのINaRにDEX投与が与える影響を調べたところ、DEXがINaRを抑制する事を確認した(IC50=128 μM)。よって、DEXがNGを介する内臓痛に抑制的な効果をもつことが新たに示唆された。
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