研究課題
若手研究
口腔癌に対しては集学的治療が行われているが、超高齢者や合併症を有する場合には適用が困難な場合がある。従来の集学的治療を補う、副作用や侵襲が小さく効果的な治療法の開発が望まれている。本研究では扁平上皮癌を移植したモデルマウスを用いて半導体レーザーの治療効果を検討した。半導体レーザー照射は腫瘍細胞のアポトーシスを誘導し、増大を抑制することが明らかとなった。アブスコパル効果については、その傾向がみられたものの、照射法や増加作用をもつ薬剤の併用などが必要と考えられた。
外科系歯学
半導体レーザーを利用した癌治療は、これまでの集学的治療とは異なり副作用や侵襲の小さな治療法を提供できる可能性がある。またそのアブスコパル効果を効率的に誘導することができれば、遠隔転移を有する癌患者に行われてきた化学療法を中心とした治療とは全くアプローチの異なる、画期的な治療法となる可能性がある。今後も腫瘍免疫学的な観点から治療効果とそのメカニズムの検証が必要である。