人体中で最も保存性の高い歯牙を使用し、歯牙中カルバマゼピン濃度から血中カルバマゼピン濃度を推定する事を目的とした。ラットにカルバマゼピン投与後に歯牙及び血液を採取した。ラットにカルバマゼピン投与後に安楽死させ、室温にて0~15日経過した後、歯牙を採取した。ラット歯牙の切片を作成し、イメージング質量顕微鏡にてカルバマゼピンの局在を評価した。歯牙及び心内血中のカルバマゼピン濃度は共に投与60分後に最大濃度となる似た傾向の濃度変化を示した。歯牙及び心内血中のカルバマゼピン濃度は投与濃度依存的に増大した。歯牙中CBZ濃度は死後、有意な変化を認めなかった。カルバマゼピンは歯髄腔に高い分布を認めた。
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