本研究は、痛み刺激後に触覚刺激を行うことによる痛み軽減というゲートコントロール理論を応用して、触覚刺激を行いながら痛み刺激を行うことで痛みが軽減するという仮説の下、研究を実施した。しかし、パイロット研究やシステマティックレビュー、臨床研究においてもその仮説を検証することができなかった。しかし、臨床研究時におけるアンケートによると、注射の対象である子どもの親は本研究課題に大変興味を持っていることがわかり、侵襲の少ない介入によって解決すべき痛みの軽減がわずかにでも測れるのであれば実施してほしいという声が聞かれた。このことからも、有効な痛み軽減の介入方法の模索を行っていく必要がある。
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