ICTを用いた妊婦の災害への備えを促進するための介入の効果検証

2019 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 18K17646
• 研究機関: 高知県立大学
• 研究代表者: 渡邊 聡子 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (00382268)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2022-03-31
• キーワード: 災害 / 備え / 妊婦 / アプリケーション / 介入

研究実績の概要

頻繁化・大規模化している災害に対して、備える力を強化することは喫緊の課題である。特に、妊婦は身体的、心理社会的な特徴から災害による影響を受けやすい集団である。しかし、災害への備えの必要性は認識していても、行動につながっているとは限らず、また、知識も不足している現状がある。本研究は、先行研究の教育プログラムを基盤に、災害への備えに関する知識習得と行動変容を促す双方向性のアプリケーションを開発し、妊婦期の女性を対象に、その効果を検証することが目的である。
昨年度に引き続き、今年度は教育コンテンツの作成を行った。先行研究の教育プログラムは、妊娠中期のカップルを対象としていたが、今回はデジタルディバイスの利点を活かし、妊娠初期、および、妊娠後期にある対象者も含めた内容とすることにした。災害への備えに関する知識は、5つの視点：［危険から身を守る］［安全に避難する］［家族とつながる］［災害後の生活に対応する］［災害時のこころとからだ］とし、アプリケーションには、備えの現状の可視化、備えるために必要な基本的知識の提供、看護専門職からの助言と励まし、参加者が投稿した取り組み内容を参加者間で共有・情報交換できる機能を含めていく。また、アプリケーションを用いた健康教育、ならびに、妊婦を対象にした既存のアプロケーションに関するに献検討を行い、その特徴と課題を明らかにした。アプリケーションの作成は、現在進行中である。

現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

今年度から調査を開始する予定であったが、教育コンテンツの作成に時間を要しており、アプリケーションは作成途中である。

今後の研究の推進方策

アプリ開発の委託先を決定し、試作版を完成させ、妊婦を対象としたパイロットテストを行う。その結果を踏まえて修正し、最終年度の効果検証につなげていく。

次年度使用額が生じた理由

アプリケーションの開発が遅れたために、次年度使用額が生じた。今年度は、アプリケーションの開発、および、開発したアプロケーションを用いたパイロットテストを実施する。