高齢者の転倒は寝たきりに繋がる可能性が高く、変形性膝関節症は転倒の危険因子である。本研究で導出したスクリーニングツールは転倒リスクの高い症例を特定できるため、適切かつ効果的な転倒予防対策に役立つ指標となる可能性がある。 変形性膝関節症患者に対する理学療法として大腿四頭筋を中心とした筋力増強運動が指導・実施されている。対象者の筋力の経時的変化を的確に把握するためには筋力テストの測定誤差を明らかにする必要がある。本研究で得られた膝関節の筋力テストの測定誤差を明らかにすることができたため、筋力増強運動の効果判定に役立つ指標となる可能性がある。
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