研究課題
若手研究
本研究では、老化にともなうTXNIPの増加が骨格筋や脳の萎縮を引き起こす可能性について検証した。骨格筋においては、老化にともなってTXNIP発現量が増加したものの、運動トレーニングによって増加したTXNIPは減少しなかった。脳においても同様に老化にともなってTXNIP発現量が増加した。若齢期の運動トレーニングは脳のTXNIP発現量を低下させたものの、老齢期の運動トレーニングは脳のTXNIP発現量を低下させなかった。
運動生化学
本研究の結果から、老化にともなって骨格筋や脳が萎縮する時に、TXNIP発現量が増加する可能性が示された。老化にともなう骨格筋や脳の萎縮は、それぞれサルコペニアと認知症の発症につながるが、そのメカニズムは十分明らかにされていない。このメカニズムにTXNIPが関与している可能性が示されたことから、老化にともなうサルコペニアや認知症予防の研究の発展に寄与する研究成果であると考える。