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2023 年度 研究成果報告書

種々の曝露環境における脊髄損傷者の胃腸内温変動と損傷レベルとの関連性

研究課題

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研究課題/領域番号 18K17826
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分59020:スポーツ科学関連
研究機関福山市立大学

研究代表者

林 聡太郎  福山市立大学, 都市経営学部, 准教授 (80760040)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード運動生理学 / 体温 / 脊髄損傷
研究成果の概要

ヒトの深部体温は熱放散と熱産生によって約37℃に維持される.しかし脊髄損傷者は,主たる熱放散の機序である発汗作用と血管運動障害によって,暑熱下における体温調節が難しい.Ramanathan法による平均皮膚温の算出は,上腕部,胸部,大腿部および腓腹部の4点であり,本研究の被験者においては、いずれの箇所からも発汗がないことから,環境温に依存して平均皮膚温が著しく上昇した.冷涼な部屋に戻っても健常者と比較すると高値を維持したが,体外冷却法であるクーリングベストを着用し,他の衣類で直達日射を遮ることによって,皮膚温の過度な上昇を抑制することができ,健常者と大差なく滞在することが可能になった.

自由記述の分野

運動生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

暑熱環境下における頚椎損傷者に対する深部体温の過度な上昇抑制に有効な対策はクーリングベストの着用と直達日射を防ぐ衣類の着用や日傘,タープを併用することが効果的であることが示唆された.また今度の研究として検討していく暑熱対策は,冷却水やアイススラリーなどの飲料よりも衣類の工夫による輻射熱を減弱させる方法が日常生活の中で活用しやすく,望ましいことが考えられた.脊髄損傷者の多くが体温調節障害を有し,夏季または冬季における屋外での活動が著しく制限を受ける.脊髄損傷者の種々の環境における体温の変動を明らかにし,適切な対策を講じることで屋外での活動時間を延長させ,QOLの向上に寄与する可能性が考えられる.

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公開日: 2025-01-30  

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