本研究は、身体活動量と疼痛の縦断変化について、microRNAおよび炎症性サイトカインの変化に着目した縦断解析を行い、身体運動による疼痛緩和メカニズムの解明へと繋げることを目的とした。 地域高齢者を対象に、身体活動量、疼痛状態、炎症性サイトカイン濃度、および網羅的なmicroRNA発現解析を2時点において繰り返し評価した。縦断解析の結果、慢性疼痛を有する者は日常の歩行時間が減少し座位時間が増加する傾向が認められた。また、慢性疼痛の縦断変化と関連するmicroRNAの動態を検討した結果、先行研究で慢性炎症との関連が報告されているmicroRNAの発現量に有意な縦断変化が認められた。
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