GIPは食事摂取によって小腸から分泌される消化管ホルモンである。本研究では、主たる油脂源をそれぞれ魚油・ラード・オリーブ油とした3種類の45kcal%脂肪食(魚油・ラード・オリーブ)を用いて、野生型マウス(WT)およびGIP欠損マウス(KO)へ長期負荷を行った。結果、WT-魚油群は他のWT2群に比べ、GIP分泌・体重増加・脂肪肝を抑制していた。KO3群は、それぞれ同じ飼料を摂取したWTに比べ有意に体重増加が抑制されていた。一方、肝臓重量はKO3群間で有意な差がなかった。以上より、魚油はラードやオリーブ油に比べ脂肪蓄積や脂肪肝を抑制し、その機序の一つとしてGIPの過分泌の抑制の関連が示唆された。
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