通常の待ち行列モデルではシステムへの利用要求の到着の性質が時間的に不変であることを仮定した上で,非常に長い時間経過したときの平均的な系の振る舞いを考察しているが,このようなモデルは,病院や空港といった,人が利用するサービスシステムには必ずしも適合しないという問題点がある.到着の性質が時間に依存する待ち行列については過去にも研究があるが,時間依存性に対する表現方法が必ずしも柔軟でないという課題があった,本研究は,新しい時間依存性を表す方法として新しいアプローチを導入し,このような待ち行列モデルの分析法を学術的に進展させたものである.
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