本研究では,インターネットルータのテーブル検索を高速化・省電力化するパケット処理キャッシュ(PPC: Packet Processing Cache)において,近い将来に到着するパケットを予測して事前にテーブル検索を行い,その結果をキャッシュするパケット予測処理機構を提案した.研究成果として,近年研究が進められている多階層PPCに本機構を適用することで,従来の1.38倍のスループットを74%の消費電力で実現できることを明らかにした.また,提案機構のハードウェア実装にかかるオーバーヘッドはPPCの実装回路全体の1%程度であることを示した.
|