上空の温室効果ガス濃度の鉛直分布を高精度で計測する方法は、観測機材を搭載して行う航空機観測やゴム気球に測器を吊り下げて行う観測等に限られているのが現状である。ドローンを用いて地上から高層にかけての温室効果ガスの鉛直分布を計測した例は非常に少なく、世界的にも珍しい試みである。 本研究により高精度で濃度を観測することが実証されれば、手軽にCO2を測る方法としてUAV観測が普及し、地域スケールのCO2濃度分布や変動要因の解明につながる。また、将来、CO2以外の温室効果ガスや微小粒子状物質PM2.5、一酸化炭素等の大気汚染物質もUAVで観測できるようになり、大気観測の応用範囲が広がることが期待される。
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