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2020 年度 研究成果報告書

放射線誘発組織障害の軽減に寄与する細胞外小胞の探索と被ばく医療への応用

研究課題

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研究課題/領域番号 18K18190
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分63020:放射線影響関連
研究機関弘前大学

研究代表者

山口 平  弘前大学, 保健学研究科, 助教 (00782822)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード放射線被ばく / 急性放射線症候群 / 放射線緩和剤 / 放射線防護剤 / 細胞外小胞 / TPO受容体作動薬
研究成果の概要

TPO受容体作動薬を投与した致死線量放射線ばく露マウスでは全個体が生存し、生存個体の脾臓や肺では巨核球造血が認められ、これらは急性放射線症候群で誘発される血小板減少の抑制に関与していると考えられる。circulating RNAを用いたマイクロアレイ解析及びPCR解析では、白血病発症に関連するmiR-296-5p、miR-486-5p、miR-328-3pの発現が薬剤投与により有意な抑制されており、急性放射線症候群や薬剤による障害軽減情報を示すmiRNAである可能性が示唆された。さらに、生存個体の血清中エクソソームにより致死線量放射線ばく露個体に救命効果がもたらされる可能性が示唆された。

自由記述の分野

放射線科学、放射線生物学、放射線防護学、被ばく医療、血液学、バイオマーカー

研究成果の学術的意義や社会的意義

福島第一原発事故に伴う廃炉作業や除染作業に伴う被ばくリスク、更に核関連施設での事故や今後の核テロの脅威に対しても早急に対策を講じる必要がある。細胞外小胞には、由来する細胞の種類に依存した多様な種類の分子が含まれ、放射線損傷又は障害軽減応答に特異的な分子が内在している可能性があり、生体内分子を緊急被ばく医療対策に応用することを視野に入れた新たなアプローチとなる。さらに、放射線による組織障害を治癒再生する可能性が期待され、がん放射線治療に伴う副作用軽減の開発に向けた示唆が得られる。また、これまでに医療被ばくががん発症率向上に寄与するという報告もあり、医療被ばく対策の一助にもなり得る。

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公開日: 2022-01-27  

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