研究課題/領域番号 |
18K18204
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
藤井 佑介 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 助教 (90780099)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | Lignin pyrolysis / Biomass burning / PM2.5 / Rice husk / Rice straw / Peatland fire |
研究成果の概要 |
本研究では、バイオマスの主要構成要素であるリグニンの熱分解生成物に着目し、バイオマス燃焼 (もみ殻、稲わら、泥炭火災) により発生したPM2.5等の微小粒子状物質に含まれる主要なグアイアシル/シリンギル/p-ヒドロキシフェニル核リグニン熱分解生成物をガスクロマトグラフ質量分析計により定量した。リグニン熱分解生成物に関する排出係数や発生源プロファイル (粒子化学組成) はバイオマス燃焼発生源の種類によって異なり、リグニン熱分解生成物の指標としての有効性が示された。また、ベトナムやマレーシアで捕集されたPM2.5試料から、多くのリグニン熱分解生成物が検出された。
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自由記述の分野 |
大気環境科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バイオマス燃焼はPM2.5を含む微小粒子状物質の主要な発生源であるが、国内のバイオマス燃焼に関する研究事例は少なく、バイオマス燃焼による大気汚染の全国的な実態解明が求められており、本研究はその実態解明に繋がる内容である。また、一般的なバイオマス燃焼の発生源指標としてカリウムやレボグルコサンが用いられることが多いが、これらのみでPM2.5に寄与するバイオマス燃焼発生源の種類まで特定することは極めて難しい。それに対し、本研究を通してリグニンの多様な熱分解生成物が各種バイオマス燃焼の指標になり得ることを示すことができた。
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