下水処理場における下水汚泥エネルギー利用の促進支援を目的として,脱水汚泥をエネルギー変換する焼却・廃熱発電システム,固形燃料化システムを対象とした熱収支解析モデルを開発した.設計支援に向け,消化の有無がどのように脱水汚泥のエネルギー変換に影響するかに着目した評価を行い,焼却・廃熱発電システムでは消化なしが,固形燃料化システムでは消化ありが優位となることを明らかにした.大都市下水処理場を対象とした導入戦略の策定支援に向け,シナリオA(資源化経路分散シナリオ)とシナリオB(外部燃料最小化シナリオ)を設計し,2030年度におけるエネルギー収支の改善効果,温室効果ガス排出量の削減効果を定量化した.
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