研究課題
本研究では、技術的な面からライセンス管理や頒布が容易なことからプラットホーム化が先行しているデジタル・ゲームを基礎にしながら、アナログおよび デジタル・ゲームに関連するデザイン、制作・開発、流通・管理、実施・教育、法制度や社会的影響など、相互に関連していることを踏まえ、特定の分野だけに着目するのではなく、俯瞰的かつ総合的な研究として、それら関連する分野全てを包括した概念を「ゲーム・エコシステム」と名付け、アナログやデジタルに 限定しない、新しい研究対象・分野・領域としての「ゲーム・エコシステム学」構築の可能性を検討する。本研究では、日本で開催されているゲームマーケットに参加し、いわゆるプロのデザイナーでないゲーム制作者が多いことを確認した。また、ドイツエッセンで毎年開催されているSpiel にも参加し、こちらは商業デザイナーが多いことから、ゲームのアイディアやライセンス管理に対する意識の違いと管理システムの相違を確認し、「ゲーム・エコシステム」の相違について比較することができた。例えば、ドイツではゲーム開発の資料を第三者の立場で保管し、公的な保証を行う仕組みが存在するが、我が国において、そのような仕組みの導入の必要性などについての検討を進めた。さらに、日本におけるボードゲームの状況を2018年にインターネット調査を行った。さらに、2018年の調査結果をもとに、新たな項目を追加し、2019年に再度調査を行った。この結果を含む日本のボードゲームの状況分析を行い、分析結果は研究成果として書籍に掲載された。しかしながら、調査結果の分析に予定よりも多くの時間を要し、また世界的なCovid19の流行により、予定されていたイベントの中止等が発生したこともあり、研究期間を延長したにも関わらず、最終的に目指した目標達成を果たしたとは言えない結果となった。
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Gaming as a Cultural Commons
巻: TSS, volume 28 ページ: 3-23
10.1007/978-981-19-0348-9
巻: TSS, volume 28 ページ: 73-89
巻: TSS, volume 28 ページ: 107-126
巻: TSS, volume 28 ページ: 171-183
巻: TSS, volume 28 ページ: 185-199