本研究はスマートフォンのGPS機能を用いて、ユーザーに負担をかけずに行動を記録し、精神疾患を客観的に把握できるGPSマーカーの開発を行うことが目的である。東京大学全学倫理委員会で承認された方法に則って実施し、すべての被験者からは文書同意を得た。抑うつ症状を呈する30名の精神科受診者に、主治医および本人から背景情報を取得し、その後、1か月おきに本人より自覚的な抑うつ症状、就労就学状況などを取得している。また、思春期コホートより70名の参加者を得て同様のデータ取得を継続している。対象医療機関周辺の行動履歴データ500名分あまりの提供を得て、コントロールとして解析する。現在、前処理を進めている。
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