当初は高分子ブレンド系中のコロイド粒子に働く臨界カシミール力と動的不均一性の関係の解明が目的であった。しかし、コロイド粒子系での微小力の高精度での測定が困難であることが判明したため、微小力測定の対象を液晶滴へと変更し、以下の研究を行なった。 1) コレステリック液晶滴では異方的な弾性と界面における分子配向の競合により様々な欠陥構造が観測され、その安定性の議論が可能となった。2)点欠陥を含む液晶滴に温度勾配を印加し、その構造変化を解析した。平衡状態で滴中心にあった点欠陥が移動し静止した。これより、内部配向場のねじれ、回転駆動、構造変化の関係が明らかとなった。
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