本研究ではX線CTやMRIで広く知られるコンピュータトモグラフィの応用分野の中でもとりわけ先進的課題として、測定対象のパラメータが単純なラドン変換で投影されない、線スペクトルのドップラー幅やドップラーシフトといった発光の重み付き平均として得られる投影データから逆問題を解決する手法の開発に取り組んだ。医用数学、流体力学、プラズマ分光学の考え方を動員した分野横断的アプローチで逆問題解決を試みる計測科学としての新規性に加え、実際にデータを取得する測定装置開発、プラズマ実験応用が進められ、シミュレーション予測と異なる新しい構造形成現象を実験主導で新たに発見、プラズマ科学の新しいフロンティアを開拓した。
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