導電性高分子ポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)のナノファイバーを添加した軟質ウレタンフォームを作製した。発泡倍率は3倍程度で、十分低密度の断熱材として機能した。この軟質ウレタンフォームをヨウ素でドーピングすることで、導電率を有し、熱電変換特性を示すことを確認し、目的を達成した。ゼーベック係数はmV K-1のオーダーで、理論的に導電性高分子が示しうる最大クラスの大きな値を示したが、導電率が10 マイクロS cm-1と小さいため、変換効率はまだ低く、現段階では実用化は目指せない。今後、ドーピング法の改良することで、競争力のある材料となる可能性を示した。
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