本研究により、感染抵抗性の発現にNP3253神経細胞群におけるHhシグナルが関与することが示唆された。今後は、どのような局面においてHhシグナルを介してNP3253神経細胞群が制御されているのか、また、今回行った遺伝子発現解析をもとに、どのようにしてNP3253神経細胞群が感染抵抗性を調節しているのか、などを明らかにすることで神経系による免疫制御の解明が進むことが期待できる。また、NP3253神経細胞群と同等の神経が哺乳動物にも存在するのか、さらには、同様の神経支配機構が哺乳動物でも腸管感染防御を制御しているのかなど、免疫系の神経支配による恒常性維持機構の解明が進むことが期待できる。
|