プリオン蛋白質(PrP)は、正常型から異常型に遷移すると、クロイツフェルトヤコブ病等を引き起こす。我々は正常型のPrPに強く結合して安定化する事で、PrPの異常型への遷移を阻害するRNA分子(RNAアプタマー)を見出し、立体構造とプリオンタンパク質との相互作用様式を決定した(岐阜大の桑田教授・鎌足助教との共同研究)。これによって、このRNAアプタマーがPrPの異常型への遷移を阻害する仕組みを解明する事ができた。また、RNAアプタマーが、PrPの受容体能に及ぼす影響に関する知見を得た(京大の森教授、中尾助教との共同研究)。さらに、核酸のインセルNMR法の技術開発も併せて行った。
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