本研究では、霊長類に光遺伝学を適用する方法を確立し、汎用性の高い実験を行うことを目的として光操作実験を行った。脳の中で広範な領域に観察される大脳皮質-線条体投射に着目し、特に、前頭葉-線条体の神経投射を選択的に操作することで、前頭葉の活動が線状体の活動を引き起こす仕組みを明らかとするための実験を行った。ウィルスの注入を前頭前野に行い、当該脳部位及び、投射領域の線条体に光刺激を行った。線条体を光刺激した所、応答する細胞があまり観察されなかったため、注入部位の前頭前野の光刺激を行った。その結果、応答細胞は少数ではあるが観察されることを確認した。今後継続して現在の手法を改良し、実験を成功に導きたい。
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