小核移行トリガー蛋白質の特定は、二次元電気泳動法にて小核特異的蛋白質の分離に難航したため、CRISPR/Cas9を用いて標的染色体を特異的に切断、小核へ移行後、後天的トリソミックレスキューを誘導する方略に変更した。13箇所の切断で最もdisomy細胞が多く出現し、後天的トリソミックレスキューが誘導されたと考えられる。今後、更に再現性を確認する必要があるが、二本鎖切断された標的染色体は、DNA修復しきれず小核へ移行・分解される頻度が増し、結果として後天的トリソミックレスキューが誘導出来たと推察される。現在これらの誘導disomy細胞に対し、STR解析やMLPA法などの詳細な解析を実施中である。
|