塩出納や血圧制御に重要な役割を果たすWNKキナーゼ・シグナル伝達系の脂肪細胞における役割に着目し、WNK4の基質探索を試みたが有望候補は得られなかった。続いてメタボリック症候群(MetS)や慢性腎臓病(CKD)でみられる炎症性サイトカイン増加と塩分感受性高血圧症を結びつける因子としてのWNKキナーゼという視点で研究を展開し、3種類のCKDモデルマウスを検討した。結果、これらの腎臓ではWNKシグナルの亢進を認め、それはTNFαにより活性化を受け、塩分感受性亢進のメカニズムの一旦を担っていることを示し、Kidney International 誌(IF: 8.4)で報告した。
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