研究課題/領域番号 |
18K19575
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
田中 真二 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30253420)
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研究分担者 |
島田 周 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (20609705)
秋山 好光 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (80262187)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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キーワード | 癌 / 多様性 / ゲノム医療 / ゲノム編集 / 免疫治療 / エキソンスキッピング / 分子サブタイプ分類 / プレシジョンメディシン |
研究成果の概要 |
複数遺伝子を同時に編集する高効率多重ゲノム編集ウイルスの構築に成功し、PRMT6活性型癌、ARID1A変異癌などの特性を解明した(Carcinogenesis 2019; Carcinogenesis in press)。CTNNB1遺伝子(βカテニン)のイントロン2とイントロン3を同時に2重ゲノム編集しエキソン3をスキッピングした変異株を作成して、βカテニンシグナル増強による抗免疫作用の新たに見出した。我々は臨床解析にてβカテニン変異癌がcold tumorを呈することを明らかにしており(EBioMedicine 2019)、新たな治療標的の同定により免疫複合療法を開発する重要な基盤となる。
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自由記述の分野 |
消化器外科学、分子腫瘍医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の癌ゲノム研究によって分子サブタイプ分類が進み、ゲノム医療・プレシジョンメディシンへの応用が期待されている。しかしながら、その分子生物学的意義が不明なため、治療開発には至っていない。 本研究では高効率の多重ゲノム編集技術を開発することに成功し、同時に複数遺伝子を編集する画期的成果が得られた。癌細胞には多くの遺伝子変異が蓄積しており、多重ゲノム編集によって、分子サブタイプの解明のみならず、同系マウスがん細胞パネルの構築が可能となり、免疫チェックポイント阻害との併用解析など新規治療開発へ応用できる。実臨床を目指したプレシジョンメディシン実装化のブレークスルーとなる挑戦的かつ戦略的研究課題である。
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