研究課題/領域番号 |
18K19775
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
落合 陽一 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (90762188)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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キーワード | ファッション / 機械学習 / 人工知能 / 制作 |
研究実績の概要 |
建築やファッションショー,プロダクトデザインなどの領域についての人間と機械知能との協調作業についての研究を模索している.着想源や制作工程を人間と機械知能との協調作業で実現することで,今まで人手で行われてきた制作過程の一部またはすべての工程を代替することを検討するため,デジタルファブリケーションそれ自体の手法の探求(建築資材や布など)とデザイン手法(発注方法など)の両輪から研究を進めている.令和元年度には,クリエイティブ領域に関する機械学習システムの構築やデジタルファブリケーションによる製作を行なった.またファッション領域においてGANによるスケッチ画像生成をもとにした高画質画像の生成をもとにファッションデザイナーへのデザイン指示をコンピュータを通じて行う研究において,更なる高解像度化やデザインスケッチの高精度化を目指して複数の検証を行なった.未だ論文発表に至ってはいないが,高解像度化および高精度化については進捗しており,今後作家との共同作業を含め進めていきたい.また他にも作家へのヒアリングやファッション画像に関するデータセットの作成を行なった.ファッション領域以外では,3Dプリンタやカメラワークなど,他分野での人と機械の協調による制作についての研究を始めた.今後もデジタルファブリケーションを用いた共創の模索,様々な服飾及び装飾のデータを学習させるタスクなどを行なっていきたい. また進捗が進んでない領域については,新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から年度末の国際会議への参加見送りやワークショップ等の物理的な開催が見送られていることも関連している.オンラインで研究を行うための方策も次年度の課題としたい.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
オンラインで作業が可能なものに関しては,概ね順調に進捗しているが,新型コロナウイルス感染拡大防止処置によって年度末に予定していた学会等への参加見送りも含めて成果報告が遅れている.また研究のためのワークショップ等の物理的な開催が見送られていることも関連し,被験者実験や研究室内での制作などが難しく研究が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大防止処置からの研究の遅れが今後ますます深刻になると考えられる.まずはオンラインで出来る作業を確認し,研究計画の再設計を試みる.システムの利用を含め,オンラインでのヒアリングなどで進められるように実験を構築する.また,オンラインコンテンツ上での人と機械知能の協調についても研究テーマとして考えていきたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末での学会発表の予定を見送ったのが大きい.また,新型コロナウイルス感染拡大防止処置からの研究の遅れも関連している.次年度は現状の大学の状況下でオンラインコンテンツ上での人と機械知能の協調などについても研究トピックを模索するため,その機材や環境整備のために使いたい.
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