• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

海運ネットワークの構造と進化の実証分析

研究課題

研究課題/領域番号 18KK0051
研究機関東洋大学

研究代表者

坪田 建明  東洋大学, 国際学部, 准教授 (50546728)

研究分担者 伊藤 秀和  関西学院大学, 商学部, 教授 (30368451)
柴崎 隆一  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50323514)
研究期間 (年度) 2018-10-09 – 2023-03-31
キーワード空間経済学 / 海運 / 歴史統計 / コンテナ輸送 / ネットワーク
研究実績の概要

本研究は、20世紀に発生した主要なイベントを用いて、その前後で海運ネットワークに生じた変化を定量的に示すことで複数均衡の可能性を実証的に分析することが主要な目的である。
2020年度はいくつかの国際学会発表や出張を予定していたが、コロナ禍により学会のほとんどは中止(または延期)となり、出張は全て中止となった。しかし、一部の国際学会はネットで開催されると共に、ネットを通じた研究会によって発表の機会や研究討議の機会を確保できた。具体的にはデータベースの整備を継続すると共に、研究の萌芽の探索、既存研究の仕上げと深化などにそれぞれが注力した。
本年度の成果としては、出版が1件:Ducruet and Tsubota (2020)、発表が4件:Saito, SHibasaki, and Murakami (2020), 齊藤・柴崎(2020), 伊藤(2020)、Ducruet and Tsubota (2020)であった。
Ducruet and Tsubota (2020)は、2019年度に整備していたアフリカデータの一部を活用したものである。予定よりも早く研究成果とすることができたのは、海外共同研究協力者の尽力による。
海運ネットワークは、港間の船舶動静データから構成されているわけだが、これの時系列での変化については、当該港およびその後背地の経済情勢・港の荷役能力・設備などに依存するだけではなく、リンクを構成する海運技術の変化などにも強く影響を受ける。そのため、データでは観測しきれない多くの要因に影響を受けている点や、20年程度で後背地などの主要産業が変化することに影響を受けていることなどが分かりつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前述の通り、研究成果が徐々に形になり始めている。海外共同研究者と友好的かつ効率的な関係を築けていることから、引き続き、各分野において一定の評価を得られるような研究に結びつく萌芽が出始めていると認識している。
データベースの基礎となる資料の整備はできており、効率的なデータ化や整理は現在取り組んでいるところである。

今後の研究の推進方策

既に完成している部分のデータベースを用いた研究をより増やしていく。また、まだデータ化できない部分について、引き続きプログラムの作成や委託など、様々な可能性を模索しつつ進めて行く。
なお、積極的に関連諸分野の研究者と交流をすることで、共同研究・共同セミナーなどの可能性も模索していく。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により国際学会への参加ができなかったために出張費について繰越が生じた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2020 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] CNRS(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      CNRS
  • [国際共同研究] University of Las Palmas de Gran Canaria(スペイン)

    • 国名
      スペイン
    • 外国機関名
      University of Las Palmas de Gran Canaria
  • [学会発表] Global maritime container shipping networks 1969-1980: Emergence of container shipping and reopening of the Suez Canal2020

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Saito, Ryuichi Shibasaki, Shinsuke Murakami
    • 学会等名
      Annual Conference of International Association of Maritime Economists (IAME 2020),
    • 国際学会
  • [学会発表] 多時点データ分析による全世界海上コンテナ輸送ネットワークの発達過程 ~特に1970 年代とその前後に着目して~2020

    • 著者名/発表者名
      齊藤友啓・柴崎隆一
    • 学会等名
      土木計画学研究発表会
  • [学会発表] 海上距離はどれほど都市間貿易に影響を与えるのか?-過去40年間のLLIデータを用いた実証分析-2020

    • 著者名/発表者名
      伊藤秀和
    • 学会等名
      日本船舶海洋工学講演会
  • [学会発表] Regional Disintegration in South Asia: Evidence from the end of the British Empire on Maritime Networks2020

    • 著者名/発表者名
      Cesar Ducruet and Kenmei Tsubota
    • 学会等名
      Institute for Emerging Market Studies, Hong Kong University of Science and Technology
    • 国際学会
  • [図書] "Maritime Networks of Africa and Asia" in Ayodeji Olukoju and Daniel Castillo Hidalgo (eds) "African Seaports and Maritime Economics in Historical Perspective"2020

    • 著者名/発表者名
      Cesar Ducruet and Kenmei Tsubota
    • 総ページ数
      239 (203-218)
    • 出版者
      Palgrave Macmillan
    • ISBN
      9783030413996

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi