研究課題
本研究はコロナ禍において大きな困難にあったが、コロナ禍により影響を受けたデータを含むデータ収集は最終年度において目処がつきました。研究期間を超えても引き続きデータ収集とデータ分析を行い、さらなる研究成果の実績を残してゆくことになります。特に、多魚種漁獲のポートフォリオ分析に関しては、研究期間内に論文が2月に出版されたことにより、理論の認知を達成することができました。この論文では、ポートフォリオアプローチを用いて、異なる魚種の漁獲ポートフォリオがどのようにリスク分散と経済的効率性に寄与するかを明らかにしました。これにより、日本型ポートフォリオ漁業の持続可能性に関する基盤を築くことができました。政策探究においては大きな成果をだすことができました。三月末に総理官邸・内閣府広報室より本研究成果を世界に発信するための記事と動画が, 「Japan‘s Unknown Stable and Waste-Free Fishery」として発表されました。ポートフォリオ漁業により、震災すら乗り越えた岩手県宮古市の底曳漁業を日本漁業の独自性と可能性を世界に、また、日本の政策としてポートフォリオ漁業をすすめてゆく起点をつくることができました。また、本研究の一部としての収集された時期列データ分析「Evaluating the impact of COVID-19 on ex-vessel prices using time-series analysis」は水産学会論文賞を受賞しました。研究の最終年度を迎えるにあたり、研究プロジェクトは目標に近づいていますが、さらなる研究展開の必要性も認識しています。引き続きデータ収集とデータ分析を進めながら、日本型ポートフォリオ漁業の理論化と政策探求を深めていきます。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)
Fisheries Science
巻: 89 ページ: 415~427
10.1007/s12562-022-01656-4
巻: 88 ページ: 191~202
10.1007/s12562-021-01574-x