本研究で開発された手法により免疫システムが簡便にモデル化できるようになった。また、細胞間相互作用を考慮することで分岐を示すような非線形なシステムの挙動もモデル化することが可能性が示唆された。これらの結果は、免疫システムの分子-細胞-個体の階層性に配慮・統合しつつの迅速なモデル構築が可能であることを示唆しており、モデルに基づいた合理的な実験仮説の設定や創薬、医療への道が開けることが期待される。また、全身レベルの免疫応答の計算予測が可能になることも暗示され、疾病の発症や病態の進行、エビデンスに基づく予測要因の検証等の研究へとつながる。
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