生体活性チタン多孔体の腰椎固定術における椎間固定用の人工骨としての有効性、安全性についての臨床試験は、平成20年9月19日京都大学倫理委員会の承認を受け、独立データモニタリング委員会、効果判定評価委員会、登録センターなどの設置、インプラント管理などの研究体制の整備が完了、京都大学病院・病院負担患者審査委員会を通過、10月から患者リクルートを開始し、11月に第1例の登録が行われたことにより臨床試験が開始された。平成21年6月22日に目標の5例の手術を終了し、その後、追跡調査およびデータ管理を行っている。現時点ではいずれの症例も経過は良好であり、有害事象の発生なども報告されていない。平成22年9月3日にはデータの品質管理を強化する目的でデータセンター(統計解析責任者、データマネージメント責任者)を設置し、プロトコルの修正が行われた。平成22年1月30日に術後6ヶ月の効果判定委員会が行われ、全例で目標としていた骨癒合が画像的に確認されたと同時に、有害事象、問題点などの指摘も無く、予定通り追跡調査を継続して行うこととなった。平成22年6月に術後1年の経過観察期間が全例で終了し、術後1年の効果判定委員会が開催される予定である。平行して行われているインプラントの製品化に向けた産官学連携体制の整備、インプラントや周辺機器のデザインの修正、品質試験、非臨床試験の実施などについての交渉も順調に進んでいる.
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