研究分担者 |
望月 圭子 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 教授 (90219973)
斎藤 弘子 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 教授 (10205669)
鈴木 玲子 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 教授 (40282777)
上田 広美 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 准教授 (60292992)
海野 多枝 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 准教授 (00251562)
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研究概要 |
本研究プロジェクトでは,4年間の研究を4つのStepを想定して研究を行ってきた.平成21年度はStep3~Step4を中心とし,構築された言語コーパスの分析を行い,言語運用の実態とその特徴を分析し,運用分析と学習者言語データの言語教育への応用を検討した.プロジェクトではコーパス研究班とコーパス情報処理班が構成されている.それぞれについて研究実績を説明する. コーパス研究班は,「話しことばに基づく言語運用研究」と「誤用分析と対照言語研究」を行った.「話しことばに基づく言語運用研究」では,フランス語,スペイン語,トルコ語,中国語,ラオス語,カンボジア語について,それぞれの研究に応じた言語資料の電子データ化を行った.また,幾つかの言語でコーパス資料に見られる言語運用現象について分析を行い,その結果を論文として発表した.「誤用分析と対照言語研究」としては,主に英語,日本語,フランス語,ポルトガル語の学習者言語を電子データ化し,幾つかの言語では収集したデータに品詞タグを付けた.他方,母語干渉の可能性,普遍的な誤用という観点から分析を進めた.研究推進者はそれぞれの成果を国内・国際会議で発表し,論文にまとめた. コーパス情報処理班は,「言語運用の計量的分析」と「条件統制テストと教育への応用」について研究した.「言語運用の計量的分析」では,フランス語,日本語,トルコ語等について,音声要素や形態素の計量的分析を行った.それらの分析の幾つかは論文としてまとめられた.「条件統制テストと教育への応用」については,CMSとしてオープンソースのコースウェアであるMoodleを用いて,海外の日本語学習者と日本人フランス語学習者を対象として,録音機能を伴うe-Learningシステムを稼働させた.学習者言語の大量収集を行うための実験が実施され,その結果が分析された.研究成果の幾つかを国内および国際会議で発表し論文として公刊した. 最後に,プロジェクト推進者の数名が,「第二言語教育における発音指導」に関する学会シンポジウムにおいて,英語,ポルトガル語,ラオス語について現状報告を行った.
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