研究課題/領域番号 |
19300093
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
熊田 孝恒 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門, 研究グループ長 (70221942)
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研究分担者 |
村垣 善浩 東京女子医科大学, 脳神経外科, 講師 (70210028)
丸山 隆志 東京女子医科大学, 脳神経外科, 助手 (40301543)
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キーワード | 前頭葉 / 注意 / 遂行機能 / 脳波 / 脳機能イメージング |
研究概要 |
本年度は以下の2点について検討を行った。1)非言語的課題遂行の機能低下にかかわる左内頭葉部位的特定脳外科手術によって、左内頭葉を切除した患者について、術後に顕著な低下示す課題を探索するために、4種類の課題を実施した。るのうら、注意の切り替えを必要となる課題(注意の捕捉課題)と課題のセットを切り替えることが求められる課題において、左前頭葉患者で顕著な成績の低下が認められた。特に、前者課題では、言語野の前言から上方の島回を切除した患者でその傾向が強かった。従来、注意の捕捉に関なる脳内部位についての脳機能イメージングの研究では、当該部位の活動が報告されてきているが、本研究の結果と総合なると、この左前頭葉島回が、注意の捕捉を抑制なる、あるいは注意の捕捉からの回復を促進する部位であることが示唆された。2)慢性硬膜下電極による脳波計測医学的な見地から、術前に腫瘍摘出部位近傍の言語機能評価が必要と判断された患者には、腫瘍摘出手術の約2週間前に、想定される言語野周辺に電極(慢性硬膜下電極)を留置する手術が旅行される。患者は1日程度の回復期を経て通常の生活が可能となる。 本研究では、この期間内に慢性タイミングにロックして誘発脳波を加算平した。その結果、従来の脳機能イメージングの研究で報告されている、島回前部に留置された電極から、課題切り替えの手がかりのオンセットに同期した誘発脳波が観察された。この結果から、左島回前部が課題に対する構えを生成することに関与していることが示唆された。
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