研究分担者 |
後藤 章夫 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教 (80312685)
市原 美恵 東京大学, 地震研究所, 助教 (00376625)
植木 貞人 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (40004501)
永谷 圭司 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80314649)
金子 克哉 京都大学, 人間環境研究科, 助教 (40335229)
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研究概要 |
本研究では,既開発の火山探査移動観測ステーションMOVEをテストマシーンとし,それが実際に使用できる基礎的体制を確実に整えることを通して,火山噴火の近傍観測を可能とする技術を確立する上での課題克服を目指している。平成19年度は,これまでは現地でその都度配線・展開していた基地局機能を,備品購入した車両に組み込み'機動基地局'を完成させ,一つ目のテストフィールドでの実地試験を計画した. 機動基地局は単に準備や撤収の時間を短縮するだけでなく,悪天候下での安定した運用のほか,電波が地形により遮られMOVEとの通信ができなくなった場合に,基地局が見通しの利く場所に移動することで通信を回復し,MOVEの走行範囲を拡大させられることも期待される.車両には通信機器類と,カメラ画像を映すモニタとそれを録画するDVDレコーダー,計測データ受信用パーソナルコンピュータ,GPS受信用パーソナルコンピュータ,MOVE操縦用のリモコンといった従来の基地局機能のほか,アンテナを高く上げる伸縮ポールとそれを駆動するポンプユニットが搭載されている.ポールは先端を屋根に貫通する格好で荷室に取り付けられ,伸長時の高さは車体の荷台分を含めて約8mである.その先端には指向性を持つOFDM無線の八木アンテナの方向を変えるために,電動雲台が据え付けられている.この完成を受けMOVEの遠隔操縦試験を行ったところ,期待通り,基地局の飛躍的な機動性向上が確認された.
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