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2008 年度 実績報告書

火山探査ロボットシステム構築のためのMOVE野外走行・観測実験

研究課題

研究課題/領域番号 19310114
研究機関東北大学

研究代表者

谷口 宏充  東北大学, 東北アジア研究センター, 名誉教授 (70125251)

研究分担者 西村 太志  東北大学, 理学研究科, 准教授 (40222187)
後藤 章夫  東北大学, 東北アジア研究センター, 助教 (80312685)
植木 貞人  東北大学, 理学研究科, 准教授 (40004501)
永谷 圭司  東北大学, 工学研究科, 准教授 (80314649)
金子 克哉  京都大学, 人間環境研究科, 助教 (40335229)
キーワード火山噴火 / 防災 / ロボット / MOVE
研究概要

本研究で最も重要な点は, 将来的には火山探査ロボットシステムの開発を視野に入れ, 既存のMOVEを実証試験機として, その運用に関する諸問題の解決を目指すことであった. そのためには, 実際の火山体において運用試験を行ない, 問題点と解決策とを明らかにする必要があった.
本年度は2004年度に実験の実績がある阿蘇山で, 火山探査移動観測ステーションMOVEの操作訓練と新たに開発した基地局車輌の実証試験を主目的として, 平成21年3月5日から11日までの1週間実験を行った. MOVEをトレーラーで阿蘇山西駅付近のゲートまで運んだのち, 最大1km離れた地点に置かれた基地局車両より無線遠隔操縦し, 阿蘇山公園道路に沿って, 山頂火口周辺にまで到達させることを試みた. MOVEが山陰に入り電波が遮蔽され, 遠隔操縦が不能となった際, 基地局車輌が移動することで地形障壁をかわし, さらにMOVEを前進させることに成功し, 基地局車輌の有効性は確認された. しかし基地局車輌の進入できる範囲が限られるため, 実際の噴火時に立ち入り可能と想定される1km以遠からの操作ができない地点があることが判明した. これについては, 適当な位置に電波を強く反射する板を事前に設置することで解決される可能性がある. また, 山頂の火口周辺におかれたMOVEとの通信試験では, 3.2km離れた阿蘇火山博物館との通信に成功し, 当初, 通信性能として予定されていた2kmを大幅に超えることが明らかになった.
また, 将来の火山探査システムの方向として, 他の移動体による観測機器とのコラボレーションが必要と予想される. その実証のため, 京部大学が開発した無線操縦小型火山探査車と, 大阪大学が開発した無線操縦飛行機を使用したコラボレーション実験を行った. その結果, いくつかの課題は残るものの, それらの観測機器とのコラボレーションは十分に可能であることが明らかになった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 火山探査移動観測ステーションMOVEの開発2009

    • 著者名/発表者名
      谷口宏充
    • 雑誌名

      ロボット 187

      ページ: 10-16

  • [図書] 火山爆発に迫る-噴火メカニズムの解明と火山災害の軽減-2009

    • 著者名/発表者名
      谷口宏充
    • 総ページ数
      29-41
    • 出版者
      東京大学出版会

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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