研究課題/領域番号 |
19310118
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研究機関 | 独立行政法人防災科学技術研究所 |
研究代表者 |
堀内 茂木 独立行政法人防災科学技術研究所, 防災システム研究センター, 研究参事 (00004490)
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研究分担者 |
入倉 孝次郎 愛知工業大学, 地域防災研究センター, 客員教授 (10027253)
中村 洋光 独立行政法人防災科学技術研究所, 防災システム研究センター, 主任研究員 (60426004)
青井 真 独立行政法人防災科学技術研究所, 防災システム研究センター, 主任研究員 (80360379)
山田 真澄 京都大学, 学内共同利用施設等, 助教 (60456829)
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キーワード | 距離減衰式 / 巨大地震 / リアルタイム / 面的震源 / 推定方法 / 東南海地震 / 単独観測点処理 / 震源距離 |
研究概要 |
(ア)距離減衰式の導出(データ収集・モデル化) K-net、Kik-netデータを用い、地震が発生する領域を、地殻、プレート境界、スラブ内部にわけ、地域別距離減衰式を求めた。地殻の地震の結果より、モホ反射波の影響により、震央距離100-150kmの範囲で、振幅が大きくなることが示された。モホ面の影響をモデル化することにより、精度が高められることが示された。 (イ)リアルタイムな面的震源予測 単独観測点のP波部分の高い周波数と低い周波数との振幅比を用いて、Qによる減衰の影響を評価し、震源までの距離を評価する経験式を求めた。30Hz程度の高周波振幅を用いることにより、震源距離が100km以内でも、20km程度の誤差で推定できることが示された。南海、東南海、東海地震の震源域の中に仮想的なアスペリティを置き、地震を発生させ、各観測点での震度を、時間を小区間に分割して求めた。サブネット毎に、この震度データを満足する震源の位置を、時間順に調べた。その結果、サブネットに分けて解析することにより、アスペリティの位置がリアルタイムで求められることが示された。2003年十勝沖地震のデータを用いて、同様の解析を行った結果、他の研究による震源モデルと大きな違いがないことが示された。この方法は、小区間毎の震度データを用いて震源決定するだけであることから、巨大地震発生時の、リアルタイムでの面的震源決定に適している。 (ウ)ローカルネットワークを用いたリアルタイム情報伝達システムの高度化 愛知工業大学のローカルネットワークは発生確率の高い東南海地震の震源域に近く、観測網のサイト特性を高精度化する意義は大きい。観測点ごとの卓越周期を反映した増幅特性を求め、振幅の予測精度を上げることにより、震源の推定精度にどのように寄与するか検討した。
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