(1)本研究は、中国社会経済用語の電子辞書化を目的とする事業である。その基幹の作業としては宋代に重きをおくが、語彙選定の範囲を元・明・清代に亘る用語にも及ぼし、これらに分析・解説を施してデータベース化を図るものである。 (2)東洋文庫では中国経済史の基本資料に当たる13種の歴代正史の食貨志(経済・財政記録)の詳しい訳注を作成してきた。このうち、もっとも大部な『宋史』食貨篇についての訳注成果は、逐次刊行の結果、平成17年度に全6巻の完成を見た。 (3)このような成果をもとに、『宋史』および『宋会要輯稿』の食貨篇から採録した用語(前者約1万語、後者約9万語)、経済・社会・法制・吏文等の専門書・調査書から採録した用語(約2万語)の中から、総計約12、000の用語を選定・解釈し、それに組織的な分類を施して編纂し、電子化することを企図するものである。
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