研究分担者 |
関戸 明子 群馬大学, 教育学部, 准教授 (50206629)
島津 俊之 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (60216075)
中島 弘二 金沢大学, 文学部, 准教授 (90217703)
遠城 明雄 九州大学, 人間科学研究科, 准教授 (00243866)
荒山 正彦 関西学院大学, 文学部, 准教授 (70263184)
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研究概要 |
「郷土」という表象が,いかにして近代の日本において受容・導入され,国民の地理的想像力の中で確固たる実在物として自明化されていったのか,そもそも「郷土」なる概念(着想)はどこに由来するものなのか,さらに「郷土」表象をめぐる実践がどのような形で展開していったのか,これらの問題系を解明していくために,初年度である本年度はまず,研究基盤インフラの整備に取り組んだ。二度の全体集会で,郷土表象の源流班,制度的介入研究班,郷土教育研究班,郷土の展開研究班,この4つのグループおよびその分担者それぞれの研究の方向性を確認し,個々の研究成果については国際批判地理学会(ムンバイ:12月)をはじめとする各種学会で発表した。具体的にいえば今年度の中心テーマは,内務省の地方改良運動や文部省主導による郷土教育運動,そしてそれと連動する郷土史編纂,郷土博物館設置の動きなどにみられる,明治期から第二次世界大戦に至る時期の「郷土」に関わる知の編成を明らかにすべく,資料の収集と解明を中心に取り組んだわけだが,その進展のために郷土史関係資料データバースの構築が不可欠と考え,まず都道府県史誌レベルのものから取り掛かることとした。次年度以降は,市町村史誌レベルあるいは字誌レベルまで進めていく予定である。このデータベースのみならず,研究会における成果報告,また「郷土」関連の情報の伝達・発信のためにホームページを作成しアップした。分担者個々の具体的な研究成果については,ニューズレターのかたちで取りまとめ公表した。
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