研究課題
比較法的な検討作業に関しては、(1)昨年度のシンポジウムの成果や公私協働をめぐる国家論などえを中心に、英米独(イギリスの公私協働について岡村周一、アメリカのそれについて稲葉将一、ドイツについて磯村篤範、梶哲教、荒木修)の公私協働論を担当した。ドイツの公私協働論の全体像、公私協働論の背景にある国家論あるいは公私協働制度の導入の本で注目される契約手法の検討は、今後の公私協働研究の共通認識となったといえる。(2)2009年9月にはドイツのシュパイヤー行政大学院が開催したInternational Conference"Wandel der Staatlichkeit und wieder zuruck?"において、3名の分担者がプログラムの総論的部分と各論的部分にわたって研究報告を行い、かつ他の報告についての討論に参加して重要な役割を担った。この会議においては、フランス、アメリカ、東欧や台湾の研究者も参加し、そこにおいて、日本の公私協働に関する法制や理論状況の理解や実際の成果と検討課題を共通認識とするとともに、この問題について多くの国際的知見を得ることができた。今年度開催された公私協働に関する我々の研究会では(1)や(2)に関わる共同研究の他、公私協働の導入に現れた現状の検討分析を行う作業も進めた。具体的には、今年度は、医療制度へのPFI制度導入の問題点を検討した。これに関しては、財政学の視点での検討分析を行い、PFIであるが故に生じた問題点と個別事業者に固有の問題点の検討が行われた。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)
法律時報 82
ページ: 106-110
法律時報 81
ページ: 88-91
ページ: 107-111
ページ: 111-114
ページ: 108-111