研究課題
1.研究代表者は、前年度に引き続き、幾何学的ラングランズ対応の表現論への応用、特に、内藤聡らによるtwining指標公式の自然な解釈を得る問題について考察した.Twining指標公式の定式化には、ラングランズの意味の双対群が現れるが、その内在的理由は、これまで存在するいくつかの証明からは明らかではない.幾何学的ラングランズ対応は、簡約群の表現の圏とその双対群に付随する無限次元の幾何学的対象のなす圏の同値を与える.従ってTwining指標公式に対応する命題を、この無限次元の幾何学的対象のなす圏のほうで定式化して示す事により、より自然な内在的理由のわかる証明が得られることになる.問題を無限次元の幾何学的対象のなす圏のほうで定式化することは、ある意味では容易であるが、問題はその簡明な幾何学的証明を与える事である.Mirkovic-Vilonenサイクルを用いる解法でのアプローチは、既に洪久族によりなされているが、別方向からのアプローチとして、交差ホモロジーに対するレシェッツ型不動点公式を用いる方法がある、交差ホモロジーに関するレフシェッツ型不動点公式に関してはMacPhersonらによる一般的研究があるが、それだけでは求める結果は得られない.一般論のさらなる整備が必要であることがわかった.4.分担者の柏原は、一般カッツ・ムーディ代数の量子群の抽象クリスタルの研究を行った。5.分担者の内藤は、ねじれアフィン量子群のKirillov-Reshetikhin加群の研究を行った.
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