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2008 年度 実績報告書

代数解析的手法による代数群および量子群の表現論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19340010
研究機関大阪市立大学

研究代表者

谷崎 俊之  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70142916)

キーワード代数解析 / 代数群 / 量子群
研究概要

量子旗多様体の上のD加群について考察した.Beilinson-Bernstein型定理を証明するのが,目標である.量子包絡環および量子微分作用素環のある種の退化を考え,これに関する対応する事実を証明し,そこからもともとの主張を引き出すというプログラムのもとで,研究をすすめた.退化した対象に関する対応する事実の証明は,ほぼ完成したといえる.鍵となるのは,Andersen-Polo-Wenによる同変直線束(の量子群版)のコホモロジーの構造定理であり,これに帰着させるために,退化した量子微分作用素環の同変部分を取り出し,同変ベクトル束の層としてのコホモロジーと,誘導関手によるコホモロジーの一致を用いる.この方法で,パラメータがベキ根以外,あるいは,ベキ根でしかもその位数が奇数でコクセター数より大きいときの統一的証明が得られる.次に,退化対象に対する事実からもとの主張を示す部分について述べる.始めは変形量子化の手法を用いる必要があるものと考えていたが,通常の代数幾何的手法が使えることがわかった.パラメータがベキ根の場合には,非可換幾何に踏み込む必要がなく,射影的射に関する平坦基底変換定理と,特殊ファイバーと一般ファイバーでのコホモロジー群の関係を用いて,目的を達成することができる.ベキ根でない場合には代数幾何が使えないが,基底変換定理の類似は,導来関手を用いて定義されるコホモロジー群のチェック・コホモロジー群との一致を用いて,証明できる.特殊ファイバーと一般ファイバーの関係に関しては,まだ考えていないが,大きな困難はないものと思われる.以上により,目標はほぼ達成できたと思われるが,細かい点を再度チェックして論文にするところまでは,まだいっていない.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] D-modules on quantized flag manifolds2008

    • 著者名/発表者名
      T. Tanisaki
    • 学会等名
      Taipei workshop in Lie theory 2008
    • 発表場所
      Academia Sinica, 台湾, 台北市
    • 年月日
      2008-12-30

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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