研究課題/領域番号 |
19360314
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
元島 栖二 岐阜大学, 工学部, 特任教授 (80021608)
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研究分担者 |
夏原 大宗 岐阜大学, 産官学融合センター, 研究員 (30444334)
陳 秀琴 岐阜大学, 工学部, 産官学連携研究員 (30402217)
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キーワード | カーボンマイクロコイル / 近接センサ / 超弾力性コイル / 触覚センサ |
研究概要 |
1.弾力性カーボンマイクロコイル(CMC)の大量合成条件の検討を行った。 大量合成用反応装置(反応管の内径100mm,長さ1000mm)を設計・製作・試運転を行い、最適反応条件を検討・確立した。又、新たに開発した触媒(Niナノ粒子分散シリカ薄膜)を用い、ナノコイル(平均コイル径200-300nm)の合成に成功した。 2.CMC触覚センサ素子の設計、試作、特性評価 (1)センサ素子用マトリックスとしては主として弾力性ポリウレタン系樹脂を用い、その中へのCMCの均一分散する方法を検討した。その結果、真空下で、遠心(自転・公転併用)脱泡する方法が有効である事がわかった。 (2)種々の形態・大きさ・表面形状のセンサ素子の試作を行い、センサ特性を評価した。又素子特性の使用環境下での安定性(温度・湿度の影響、経時変化)の検討を行った。その結果、センシング特性は温度変化に対しては大きく影響されたが、湿度変化にはほとんど影響されないことがわかった。又3ケ月後まで特性の変化は認められなかった。 (3)センサ素子-対象物(人間)間に絶縁体(衣類など)が入っても近接特性には影響しないことがわかった。 3.人間の皮膚感覚(触覚・近接センサ機能)を持つ弾力性薄膜シート(人工皮膚)の調整とその特性評価を行った。 最大で30×30cm^2の弾力性人工皮膚を作製し、触覚・近接特性を確認した。又(1)CMCを面に垂直に配向させる、(2)素子の両サイドにアース電極を挿入する、などの方法により、センシングの指向性を著しく向上させることに成功した。
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