研究課題/領域番号 |
19390318
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
長縄 慎二 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50242863)
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研究分担者 |
伊藤 善之 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90232488)
深津 博 名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (70228865)
佐竹 弘子 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (00324426)
若林 俊彦 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50220835)
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キーワード | 磁気共鳴画像 / 脳腫瘍 / ガドリニウム造影剤 / 高磁場 / 転移性腫瘍 / 高速撮影 / 放射線治療 / 画像診断 |
研究概要 |
転移性脳腫瘍の3次元高速スピンエコー法による高精度検出について、我々の発想で、適切なT1強調プロトコールを作成し、技術的な最適化を自施設で行った。その評価については従来法の2次元スピンエコー法T1強調画像、3次元グラジエントエコー法によるT1強調画像との対比を臨床例で行った。造影後の撮影順序のランダム化や評価時の読影実験の組み立てなどバイアスを極力、排除した。その結果、転移性脳腫瘍の検出には今回、開発した可変フリップアングルをもちいた3次元高速スピンエコー法(SPACE法)は血流のアーティファクトがなく、コントラストも良好で、脳表の硬膜や静脈の信号をほとんど排除した極めて優れた方法であることが、従来法との比較で明らかとなった。とくにこの方法は血流アーティファクトが強く、患者への熱蓄積が問題となる3Tにおいて重要となる方法である。さらに、患者の動きに強い撮像法として、2次元撮影ではあるが、BLADE法を我々の発想で、T1-FLAIRとして最適化して、高磁場の3テスラとともに1.5テスラ装置でも従来のスピンエコー法T1強調画像、およびCartesian T1-FLAIRと比較、評価した。動きのみでなく、血流の障害陰影も抑制することが可能で、淡い造影効果も検出可能で、期待以上の結果が得られた。これらで得られた知見をもとに小脳橋角部領域の超高精度画像診断も改良し、3D-real IR法を開発して、メニエール病の診断を世界で初めて確実なものとした。この結果は日本医学放射線学会でGold medal、北米放射線学会でcertificate of meritを受賞した。
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