骨/血管新生誘導因子徐放化システムを組込んだインプラントによる迅速的周囲骨再生

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19390494
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 補綴理工系歯学
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 矢谷 博文 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80174530)
• 研究分担者: 江草 宏 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (30379078) ; 田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
• 連携研究者: 田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2009
• キーワード: インプラント / 骨再生 / 薬剤徐放 / 小分子化合物 / ペプチド / 骨芽細胞 / 破骨細胞

研究概要

本研究は,チタンインプラント埋入部周辺の骨組織再生を誘導するための基盤技術を確立することを目的に行われた。チタンインプラントに設けた内空に生理活性物質(b-FGF)を徐放するゼラチンスポンジ生体材料を組み込むことにより,埋入周囲における骨組織新生の誘導が可能であることが明らかとなった。また,骨組織再生を誘導する合成ペプチドおよび小分子化合物を特定し,これらの骨組織再生における役割を明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Enhanced bone regeneration via multimodal actions of synthetic peptide SVVYGLR on osteoprogenitors and osteoclasts. (2009)
  • 著者名/発表者名: Egusa H, Kaneda Y, Akashi Y, Hamada Y, Matsumoto T, Saeki M, Thakor DK, Tabata Y, Matsuura N, Yatani H
  • 雑誌名: Biomaterials 30 ページ: 4676-4686
  • 査読あり
• [雑誌論文] Synthetic osteopontin-derived peptide SVVYGLR can induce neovascularization in artificial bone marrow scaffold biomaterials. (2007)
  • 著者名/発表者名: Hamada Y, Egusa H, Kaneda Y, Hirata I, Kawaguchi N, Hirao T, Matsumoto T, Yao M, Daito K, Suzuki M, Yatani H, Daito M, Okazaki M, Matsuura N
  • 雑誌名: Dental Materials Journal 26 ページ: 487-492
  • 査読あり
• [雑誌論文] A small-molecule approach to bone regenerative medicine in dentistry.
  • 著者名/発表者名: Egusa H, Saeki M, Doi M, Fukuyasu S, Matsumoto T, Kamisaki Y, Yatani H
  • 雑誌名: Journal of Oral Biosciences (accepted)
  • 査読あり
• [学会発表] Chemical library screening of orphan ligands for identifying osteoclastogenesis-related small molecular compounds (2009)
  • 著者名/発表者名: Egusa H, Doi M, Saeki M, Kamisaki Y, Yatani H
  • 学会等名: 26th Naito Conference on Osteobiology
  • 発表場所: 兵庫
  • 年月日: 2009-11-04
• [学会発表] Dental Implant Treatment & Regenerative Medicine-The Impact of Biotechnology on Current and Future Oral Implantology- (2009)
  • 著者名/発表者名: Egusa H
  • 学会等名: Oral Health & Science Seminar in the University of Hong Kong, Faculty of Dentistry
  • 発表場所: 香港, 中国.
  • 年月日: 2009-10-28
• [学会発表] 合成ペプチドSVVYGLRの骨組織再生作用 (2009)
  • 著者名/発表者名: 江草宏, 金田善俊, 萱島浩輝, 福安翔, 明石喜裕, 矢谷博文
  • 学会等名: 第51回歯科基礎医学会学術大会
  • 発表場所: 新潟.
  • 年月日: 2009-09-11
• [学会発表] 小分子化合物harmineは破骨前駆細胞におけるNFATc1およびId2発現を増強する (2009)
  • 著者名/発表者名: 江草宏, 土居正典, 佐伯万騎男, 矢谷博文
  • 学会等名: 第27回日本骨代謝学会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2009-07-23
• [学会発表] 小分子化合物harmineは破骨前駆細胞におけるNFATc1およびId2発現を増強する (2009)
  • 著者名/発表者名: 土居正典, 江草宏, 佐伯万騎男, 矢谷博文, 上崎善規
  • 学会等名: 第108回大阪大学歯学会例会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2009-07-16
• [学会発表] 再生医学とインプラント治療-近未来のインプラント学におけるバイオテクノロジーのインパクト- (2009)
  • 著者名/発表者名: 江草宏
  • 学会等名: 第118回日本補綴歯科学会シンポジウム「インプラントと再生医療」
  • 発表場所: 京都.
  • 年月日: 2009-06-06
• [学会発表] Enhanced Bone Regeneration with Bioactive Synthetic Peptide SVVYGLR. (2009)
  • 著者名/発表者名: Egusa H, Kaneda Y, Akashi Y, Kayashima H, Yatani H
  • 学会等名: 6th Biennial Congress of Asian Academy of Prosthodontics
  • 発表場所: Seoul, Korea.
  • 年月日: 2009-04-25
• [学会発表] Development of high-throughput screening system for identifying osteoclastogenesis related compounds. (2009)
  • 著者名/発表者名: Egusa H, Doi M, Saeki M, Kamisaki Y, Yatani H
  • 学会等名: 87th IADR General Session
  • 発表場所: Miami, USA.
  • 年月日: 2009-04-03
• [学会発表] Bone regeneration induced by functional peptide SVVYGLR. (2009)
  • 著者名/発表者名: Kaneda Y, Egusa H, Akashi Y, Ashida S, Hamada Y, Yatani H
  • 学会等名: 87th IADR General Session
  • 発表場所: Miami, USA.
  • 年月日: 2009-04-01
• [学会発表] HarmineのNFAT発現増強作用 (2008)
  • 著者名/発表者名: 土居正典, 江草宏, 佐伯万騎男, 飯田務, 上崎善規, 矢谷博文
  • 学会等名: 第50回歯科基礎医学会学術大会
  • 発表場所: 東京.
  • 年月日: 2008-09-25
• [学会発表] オーファンリガンドライブラリーを用いた破骨細胞分化関連化合物のスクリーニング (2008)
  • 著者名/発表者名: 江草宏
  • 学会等名: 第50回歯科基礎医学会学術大会シンポジウム「硬組織の明るい未来を目指して」シンポジスト
  • 発表場所: 東京.
  • 年月日: 2008-09-23
• [学会発表] 機能性ペプチドSVVYGLRを用いた骨組織再生の試み (2008)
  • 著者名/発表者名: 金田善俊, 江草宏, 濱田吉之輔, 矢谷博文
  • 学会等名: 第117回日本補綴歯科学会学術大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2008-06-07
• [学会発表] 機能性ペプチドSVVYGLRが歯周組織細胞へ及ぼす影響 (2007)
  • 著者名/発表者名: 金田善俊, 江草宏, 濱田吉之輔, 松浦成昭, 矢谷博文
  • 学会等名: 第104回大阪大学歯学会例会
  • 発表場所: 大阪.
  • 年月日: 2007-07-19
• [学会発表] Effects of osteopontin-derived peptide SVVYGLR on cells from mesenchymal tissues. (2007)
  • 著者名/発表者名: Kaneda Y, Egusa H, Hamada Y, Ashida S, Kobayashi M, Yatani H
  • 学会等名: 85th IADR General Session
  • 発表場所: New Orleans, USA.
  • 年月日: 2007-03-21
• [図書] 顎口腔機能の再建をめざして「生命歯科医学のカッティング・エッジ」(米田俊之編) (2008)
  • 著者名/発表者名: 矢谷博文,中村隆志,瑞森崇弘,石垣尚一,山田真一,江草宏
  • 総ページ数: 167-179
  • 出版者: 大阪大学出版会
• [備考] 江草宏:日本補綴歯科学会特定推進研究優秀論文賞受賞,日本補綴歯科学会,平成22年6月13日受賞式.
• [備考] 江草宏:第27回日本骨代謝学会優 秀ポスター演題賞受賞,日本骨代謝学会:平成21年7月23日.
• [備考] Egusa H:第6回アジア補綴歯科学会最 優秀ポスター発表賞,Asian Academy of Prosthodontics:平成21年4月26日.
• [備考] Kaneda Y, Egusa H, Yatani H, et al.: Arthur R. Frechette Prosthodontic Research Award Finalist,国際歯科研究学会:平成21年4月3日.