研究課題/領域番号 |
19390560
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
大川 洋子 福井県立大学, 看護福祉学部, 准教授 (20194087)
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研究分担者 |
交野 好子 福井県立大学, 看護福祉学部, 教授 (20172942)
住本 和博 川崎市立看護短期大学, 看護学科, 教授 (30126817)
河村 隆一 浜松医科大学, 医学部, 助教 (90397422)
金山 尚裕 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70204550)
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キーワード | 胎児アセスメント / e-ラーニング / 教育教材 / マルチメディア / 母児管理 / 胎児心拍数モニタリング / 胎児well-being評価 / reassuring / non-reassuring |
研究概要 |
本研究は、胎児アセスメント能力を養うためのe-Learningによる教育教材を開発することを目的とする。 19年度は教育教材のコンセプトを検討し、臨床において正常な事例や典型的な異常事例の抽出を行い、e-Learningによるインタラクティブの基本方針を決定した。さらに、パソコンシステムにプログラミングを行い、第1段階の試作品を完成させた。研究実績の主な内容は、下記のとおりである。 (1)教育教材のコンセプト 本教育教材がめざす胎児アセスメント能力とは、妊娠期から分娩期において胎児の健康状態を予測し、胎児心拍数モニタリング(CTGチャート)を適切に判読し、エビデンスに基づいた対処方法がわかるまでの統合された一連の思考過程を示す。胎児心拍数モニタリングは、胎児の低酸素状態や脳血流量の虚血状態の善し悪しによって胎児心拍数が多様な変動を示す。本教材は胎児心拍モニタリングの判読と同時に、母体内での胎児現象をイメージ化できることによって胎児アセスメント能力を習得させることを目的としている。 (2)胎児アセスメントモデルの対象事例の抽出 事例は妊娠期〜分娩期において実在する事例に基づいて典型的な正常事例と異常経過の事例を抽出した。正常事例は、妊娠時期の週数の違いによる正常なモニタリングと分娩期モニタリングとし、異常事例は切迫早産、前期破水による感染症、臍帯下垂・脱出、子宮内胎児発育不全、常位胎盤早期剥離、子宮破裂などの重篤な事例、さらには分娩遷延、誘発分娩などである。 (3)コンテンツの組み立てとインタラクティブに学ぶための基本方針 コンテンツは基本編、症例編、実践編を組み立て、いずれも事例によ情報提供を行った上で学習がスタートする。基本編は胎児心拍数モニタリングを判読するための基本的な知識を習得する内容とする。症例編は、正常編と異常編に分け、症例に応じた質問-学習者の回答-回答に対する解説のやり取りをインタークティブに行う。実践編は各事例をランダムに提示し、反復学習による知識の構築と統合を目指す。
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